Subversion のリポジトリ作成

リポジトリとはSubversionの核となる部分です。 リポジトリではファイルやディレクトリに加えた変更履歴を全て記録し、 ファイルを古いバージョンに戻したり、いつ、誰が、どのようにデータに変更を加えたかを確認することができます。日常の開発作業では、共有されているリポジトリからローカルの作業領域(作業コピー)を作成して開発作業を進めます。

* リポジトリとは、開発メンバーで共有している中央リポジトリ * 作業コピーとは、開発メンバーが個人の開発にローカル環境で利用するリポジトリのコピー

となります。 Subversion をつかったバージョン管理の場合、Subversion をインストールしたときに同時にインストールされた svnadmin コマンドを利用します。TortoiSVN や Eclips などのGUIを備えた Subversion クライアントもありますが、ここでは Subversion が提供している CUI コマンドを利用します。

リポジトリの作成手順

svnadmin コマンドを使用して Subversion のリポジトリを /Users/user-name/svn 以下に作成します。 Subversion を利用したことある人はよく知っていると思いますが、Subversion を使ったバージョン管理ではおすすめのフォルダ管理方法があります。その流儀に従って「trunk」「tags」「branches」という3つのディレクトリを作成します。

# mkdir /Users/user-name/svn
# svnadmin create /Users/user-name/svn/test-repo
# svn mkdir file:///Users/user-name/svn/test-repo/trunk file:///Users/user-name/svn/test-repo/tags file:///Users/user-name/svn/test-repo/branches -m '新規作成, Subversion の流儀に従って, trunk, tags, and branches を作成する'

Committed revision 1.

svnadmin create コマンドを使って「test-repo」リポジトリを作成しました。 このコマンドはローカルのパス名のみ動作します。URL では動作しないので注意してください。

次に、svn mkdir で「trunk」「tags」「branches」を指定しました。これで Subversion の流儀に沿ったディレクトリを作成します。 最後の、「-m '新規作成, Subversion の流儀に従って, trunk, tags, and branches を作成する'」はリポジトリに3つのフォルダを作成した履歴として、コメントを残しておくためのオプションです。

Subversion などのバージョン管理では、版を重ねるとき「コミット」という操作を実行します。版を重ねるときの差分をコメントとして残すことはとても重要です。開発者にとって、「だれが、いつ、どのような」変更のためにコミットしたのかを理解するための重要なヒントになります。 チームによる開発を行う場合は「コミットするときは必ずコメントを付ける」ことを忘れないようにしましょう。


リンク

Subversion/Repository (last edited 2014-10-24 01:49:05 by hayashida)